忘れがちな日々

楽しそうな波には自ら呑まれにいく

HiGH&LOW THE RED RAINを観て一晩寝た(ネタバレあり

ネタバレ回避アカウントにリプして感想壁打ち続けてたんですけど、あとで遡りづらいということに気づいたのでメモ程度にこちらに転記しておきます。熱いうちに打て!と思って寝る前に一度PC開いたものの、まったく言葉出てこなくて諦めて一晩寝てみたら少し書けるかな、と思ったので。初回の感想書いておかないとすぐ忘れるマンは二回目観る前にとっかかりだけでも残しておく。

  • 観たのは、10/8 9:00からの本編+舞台挨拶ライビュの回。
  • エンドロール流れている時の心中は、あれっ?これで終わり?という放り出された感。雨宮兄弟のストーリーは着地してるんだけど、それ以外の主に九龍グループとか最後の空港にいる琥珀さんとか、たぶんこれは次作以降に回収するのかな、できるのかな?という放置物が多いイメージ。THE MOVIE上映時にはRED RAINがあるよって知ってて、それなりに放置されたものを今作ですぐ回収してくれるんだろうな、と思っていたから安心できてたんだけど、次作はー!いつなんですかーー!(この辺に関しては、映画シリーズ物にハマったことが少ないのでわたしの耐性が低すぎるんだと思う)
  • 喧嘩シーンがあまり痛くなかったTHE MOVIEと比べ、今作は拳対拳とか銃対銃だから確実にひとが死ぬやつ。対峙している勢力のえげつなさ具合で仕方がないわけだけど、それがいままでのハイロー世界と違いすぎるところ。ただ雑魚敵に関しては苦しまずに一発で仕留められてる感あるので、視覚的にはそんなに痛そうには見えなかったです。
  • 雨宮兄弟の子供のころの回想シーン、お父さん鉄工所の経営者だったのか!社長さんちのお子さんたちだったのかというのが衝撃&納得ポイント。ただのヤンチャ上がりではなく出はいいところなのかなって思ってはいたので。
  • 雨宮鉄工所、SWORD地区内にあったと言ってたけど、どのあたりだったんだろう。山王街に近かったのかなーとは邪推してるが違うかもしれない。
  • 兄弟のターニングポイントは尊龍と広斗が中心という感じが、本当の兄弟になろうとしている時/ひとり欠けようとしてる時、両方雨のシーンで、雅貴が少し離れたところにいるというのが印象的。尊龍と広斗の関係性に立ち入りにくいというのが大降の雨で表現されている気がして。すぐに近づきたくとも拒まれているような、拒まれているようなせいにして近づけないのか、どっちでもとれるなと。
  • 奪われたUSBと上園追って雅貴が行くときに、兄貴を頼むって広斗に言って走り出してからの、結局尊龍がああなってしまったのを見てるしかないのって、実の血が繋がった兄弟的にはどうだったんだろう。頼むって言ったけど、こういう結果になるだろうという予測はあったんだろうな。息絶え絶えな尊龍を腕に抱いてる広斗という光景、最後に看取るのは自分ではないんだなという疎外感に似た諦めみたいなものを勝手に感じてしまったり、拳を兄弟で合わせるシーンも、三人で合わせてしまったら尊龍は安心して力尽きてしまうのではないかという雅貴の躊躇いがあの間に感じられたんだけど、そうしているうちに間に合わなかったの、見てるこっちの精神がズタボロにされる。
  • 雅貴は尊龍を見ていて、広斗をもちゃんと見てて中心にはいなくてまわりから見てて、でもひと一倍、だからこそ秘めた思いが強いんだろうなというのが上園ぶちのめし辺りに出ていたな、と思ったり。なにかあったときにわかりやすく物理的に受け止めてくれるひとは彼にはいたのかな、って思ってしまって辛かった。(精神的には尊龍が受け止めてくれていたと思ってはいるけど)
  • 場の空気に敏感で立ち回りがうまく見えちゃうタイプは、その場から一歩引いて俯瞰の位置に自然と立ってしまったり、茶化すことでじぶんを防御してるんだろうな、って考えてしまうと雅貴を見る目が変わるというか、そんな視点でTHE MOVIE観たいので再上映してくれないかなー&円盤早く出して!!
  • 「壁と思え」について。愛華ちゃんから尊龍の話きいたとき壁の話はしてないと思うから(部屋での過ごし方をさらりと話すだけでそうやって受け止めてくれたって話はたぶん彼女はするタイプではないと邪推)尊龍の死を知った愛華ちゃんに、広斗が壁を名乗ったの、かつて尊龍に言われたことあるのかな?or兄弟って似ちゃうんだねエピソードなのかな?
  • 以下、五月雨式に。
  • メモリのロック解除頼んだハッカーさん、いいキャラだった。好き。有能なバディ探しに行くって言ったとき、一瞬バーニーのターンくるか?と思ったけど、そっちじゃなかったーーー!
  • 家村会のデータ関連全部任されてたというノボルすごい、というより、家村会はノボルくるまでそっち方面どうしてたの?という疑問のほうが上回った。
  • というかそんな大事なデータ、上園会もUSBなんて媒体に入れるのやめようよ… 愛華ちゃんのお父さんはデータで手に入れてそれをUSBに入れただけなのかと最初は思ってたんだけど、「データ盗まれた」という表現じゃなくて「USB盗まれた」って表現だったから、最初からUSB保存だったのか、と。
  • あれ?結局USBの動きがよくわからないままだ… 愛華のお父さんから愛華に→愛華から尊龍に→尊龍からハッカーに→ハッカー愛華&兄弟接触ののち、ハッカーUSB持って山王街に移動→ハッカー尊龍を盗聴、尊龍はこの時点でUSB持っているはず。コピーしたらファイル削除される的なことハッカーさん言ってたよね…?尊龍が上園会に見せたUSBはハッタリ?
  • 朝のランニング中に開発地区の名簿渡すシーン、これシンゴジラで観たやつ!ってなった。
  • 今回の戦闘術「ゼロレンジコンバット」ウエイブ体得で、登坂さんの小首傾げに拍車がかかったのではないか、と歩き姿見て思った。肩甲骨回すのって肩こり予防のストレッチぐらいしか知らなかったから、それを素地に戦闘術までいけるという可能性のすごさ。
  • USB預けたいちばん信用できるひと、たぶん弁護士目指す愛華ちゃんだと思ってたのに、まさかの琥珀さぁあああん!で、そんなに兄弟から見て琥珀さんは信用できるひとなんだっけ?って思ったし、渡せるパイプあったっけ?ともしかしたらこの映画の中でいちばんの驚愕シーンだったかもしれない。
  • SWORD地区の様々な事件、地区以外には報道されていないやつだと思っていたら、それなりに新聞やテレビで報道されていたんだということに驚いた。そしてニュースの字幕が、英語、タイ語… どういう人種の坩堝なのハイロー世界。
  • ロケ地をわかって観てしまうと、兄弟が尊龍を探しまわっている地域とSWORD地区の距離を感じてしまったり、イトカンから電話かかってくるのが異次元からの通信っぽく見えちゃうから、これは前情報なしで観た方が入り込めたのかな?(とはいえ、ザ・下町とリトルアジアの空気感というか湿気、色彩具合も違うもんなー)
  • 飯島直子の使い方が、われわれがかんがえる最強のベストオブ飯島直子だった。それはたぶん斎藤工にも言えると思うんだけど、斎藤工は演じる役柄の厚みがあったからストーリー寄りの存在だったけれど、飯島直子に関してはぴくしぶで見た!レベルの絵に描いたような飯島直子
  • ぴくしぶで見た!という感覚は雨宮兄弟の物理的な強さにも感じてて、元々は喧嘩が強いくらいの描かれ方してるのに、兄弟推しの作家さんが書くとめっちゃ強すぎでやりすぎなのではみたいな、二次創作っぽい感じ。雨宮兄弟が強すぎたり異空間っぽいリトルアジア地区、派手すぎるカーアクションなどファンタジーかな?というRED RAINのレイヤーを最上層に置くことで、いままでトンデモ設定だったはずのSWORD地区が現実的に見えてくるという錯覚。
  • ただ、まあ、なんだかんだ言っても創造主HIROさんが創られた世界なんだから、これも正史なんだろう、と。
  • 舞台挨拶のおおまかな記録はナタリー参照。

natalie.mu

  • ナタリーのに追記するなら、岩田くんの「2シーン撮ったのに1シーンまるっとカットになってしまった、コブラが雨宮兄弟の強さを熱弁するシーン」について(本編では、龍也さんがイトカンで雨宮兄弟には兄がいてもっと強いと熱弁してるシーンの回想が使われている) 監督から熱弁シーン撮りたいとお願いされた岩田くんが「コブラはこんなこと言わないと思うんだけど」って言ったのに一応撮ったけどやっぱりカットになったという話。演者自身が思う理想の役柄像が完璧なんだろうなというのと、役を生きるってこういうことなのかなというのを垣間見たエピソード。

本編見てから予告編見ると「へえ」しか言えなくなる。

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「ゼロレンジコンバット」の解説が「RE:BONE」のほうだけど動画があったのでメモ程度に貼っとく。

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【10/10二回目観たので、追記】

  • 雨宮鉄工所じゃなくて、鉄製所だった。
  • 尊龍が上園に渡したUSBは、チャカと一緒に家村会の売人から買ったものだった(パスワードロック付きのやつ)
  • 龍力尽きるシーン、もっと雅貴に二人に立ち入れないみたいな感情あるのかと考察しちゃってたけど、思ってたより早く駆け寄ってたし、そこまでの疎外感はなさそうだった。ただ亡くなってからは直視できないみたいな、愛華ちゃんきてからは彼らを、尊龍からも目を背けたい感じかな、と。現実を受け入れがたい感じ。
  • ニュースの字幕は、中国語、ハングルも。リトルアジア地区住人ではない雨宮家で受信できる電波がアレだとすると、ハイロー世界はかなり人種分布ごちゃ混ぜなのでは。山王街の理容室でもニュースはあの多言語字幕付きなのかな、と思うとなんだかおもしろい。
  • 上園会のナンバープレートは「焼津」
  • 冒頭の荷物運び納品シーンで、カジノ法案内閣の役人いたんだな。その役人がしている電話で尊龍が上園会との繋がりを確信して潜入を決めたんだろう。弟たちに「君たちは派手にやりすぎる、拳は守るもののために使え」って言ってる尊龍の顔は、弟たちとの今生の別れを覚悟した顔だった。バイク乗り込むときも愛しそうに弟たちを見上げていたりして。
  • 前回「壁と思え」の話は愛華から聞いてないのではと邪推して観たけど、聞いていた上での広斗の愛華への「壁と思え」だと、兄貴のようになりたいという意思が感じられてぐっ、とくる。
  • 両親の死、特に広斗にしては唯一の肉親である母が死んだときに、ぶつかって受け止めてくれた尊龍を、時が巡って心のよりどころとして生きてきた愛華に、自分の思いを重ねてあの発言になったのでは、って思うと。
  • 対して両親亡くなったときには、雅貴はまだ自分には兄がいる、と深層的には思っていたと思う。ひとりきりにはなっていない、って。だけど、あの場面で尊龍が死んで、血の繋がりがあるひとはもういないとなったときに、10年前広斗が体験した真の喪失を雅貴があのシーンで受けたのでは、さらにぶつかって受け止めてくれるひともいない、感情が爆発するの止められなくても仕方がないやつ、って思いました。
  • 10年前の広斗を止める尊龍の「復讐なんか望んじゃいない」、10年後の広斗が言う「復讐なんか望んじゃいない、って言ったのは兄貴じゃないか」を経て、雅貴の上園殴りながらの「死ね」の重み、「復讐なんか望んじゃいない」を直接言葉で言ってくれるひとは雅貴にはいないんだな、結局走馬灯からの自問自答、記憶の中の兄の声で、自分で止めるしかないんだな、というのが、勝手な感情移入でつらかった部分でした。雅貴、救われる日はくるのかなぁ、大丈夫かなぁ、彼のメンタルすごく心配になるよ…
  • アクションをちゃんと観ようと思ってたんだけど、早すぎて!目が追い付かなかった!